面板
フライス加工でのワーク固定と似た形でワークを主軸へ固定し、加工を行うためのツールです。
複雑な形状のワークや板状のワーク、チャックではチャッキングできないワークなど使い方はアイディア次第で数多くあります。
・基本はフライス盤でのワーク固定と同様
フライス盤でワークをクランプキットにより固定するイメージです。ただし、フライス盤と異なり刃物ではなくワークが回転するため注意点が数多く存在します。
・遠心力による影響に注意する(クランプブロックの脱落防止)
クランプキットを使用したワークの固定にはクランプのワークと反対方向にステップブロックという階段状のブロックや高さ調整が可能なスクリュージャッキ等を挟み込んで高さの調整を行いますが、そういったものを高さ調整に用いると遠心力で外れて飛んでいってしまうことを考慮しなければいけません。
こうした高さ調整を行うブロック類を使用する場合、遠心力で外れる方向にストッパーとなるボルトなどを配置しておきます。
具体的には面板に空いている穴を利用してその位置にストッパーを取り付けられるようにブロックの配置を行います。
・遠心力による振動に注意する
これは面板使用時に限ったことではありませんが、ワークが大きく偏芯していたり面板を使用した際にワークが慣性の法則によって大きな振動を発生させてしまうことがあります。
これは回転数に依存するもので、安定して加工が行える場合もありますが、ビビリや加工ミスの原因ともなるため対策しましょう。
大きく振動が起こる場合、バランスが取れていない可能性が高いです。ワークや固定具が中心から多くオフセットしているとそれが原因となる場合が多いです。それとは逆の方向にカウンターウェイトとなるオモリを面板に固定することでバランスが取れる場合がります。