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送り台

基本操作 送り台・・・rev.2

加工を上手く行うには送り台の操作を正しく行う必要があります。各部の機能や特性を理解して使いこなさなければ高性能な機械でも高精度・能率的に加工を行うことができません。

・各部名称と軸方向

送り台周りの各部名称は以下の画像の通りです。

・送り台

刃物を取り付ける刃物台や、別軸の送り台ベースなどが固定されています。送りねじにより精密にスライドさせることができます。

・送り台ベース

送り台が乗っているベースでジブ(カミソリ)が送り台との間に入っており、すべりの調整が行われています。

ジブ調整ねじは旋盤の場合、主に送り台側についていますが、フライスの場合ベース側についていることが多いです。

また、送りねじをサポートするナットとしての機能も兼ねている場合があります。(こちらも送り台側についていることもあります)

・送りねじ

送り台を精密にスライドさせるためのねじです。

NC旋盤等ではボールねじが採用されていることが多いですが、汎用の旋盤では通常のねじが用いられているためアソビが存在します。

機械によってはアソビを調整する調整ねじがついていることがあります。

・送りねじホルダー

送りねじを保持しているホルダーです。

センターが出ていないと送りハンドルの回転角により重さやアソビ量が変わってくるため、分解整備した際には適切に調整を行う必要があります。

・送りハンドル

送りねじを回転させるためのハンドルです。

機械によっては横送り(X軸)方向に自動送り機能がついているものもあります。

・往復台・ベッド

送り台が乗っているベースです。

一般的に往復台でZ方向の大きな移動を行い、縦送りで微動な移動を行います。

Z方向の自動送り機能を使用する場合はこの往復台が動作します。

各軸の方向は以下の画像の通りです。

・X軸方向

X方向となる送り台は「横送り」と呼びます。ワークの径方向の切り込み調整に用います。

横送りは汎用旋盤だけではなく、小型旋盤の最もシンプルなタイプの機械やNC旋盤などでも搭載されています。

・Z軸方向

Z方向となる送り台は二種類あり、「縦送り」と「往復台」の2つがあります。ワークの軸方向の切込み調整に用います。

縦送りと往復台は加工の内容で使い分けられ、高精度・狭い範囲での加工では縦送り、高能率・広い範囲での加工では往復台が用いられます。

縦送りには往復台と違い、細かな目盛りがついているため最終的な仕上げの追い込みにも用いられます。ねじ切りの際にバイトの負荷を減らすテクニックとして縦送りが用いられることもあります。

ただし、往復台よりも可動範囲が狭いため荒削りには向きません。また、自動送りも搭載されていないため能率的な加工を行うには往復台を用いたほうが有利です。

往復台は縦送りと違い、目盛りがついていない機種が多く高精度な追い込みは難しいですが、縦送りよりも広い範囲での加工が行えます。また、効率的な加工には自動送りを使用した往復台での加工を行うほうが有利です。

クイックな移動も行えるため、ちょっとした面取りやバリ取りにも有利です。

・アソビを理解する

アソビとは、送りハンドルを逆へ回した際に送り台が動かない範囲のことを指します。卓上旋盤ではハンドルの1/8〜1/4回転程度のアソビが存在します。

・具体的にどうすべきか

加工する際にアソビとどう対自すべきかというと、送り側と戻し側を意識することが重要です。

原点合わせを行う際であれば切り込んでいく方向のみに送りハンドルを回していき、目盛りを合わせます。

例)外形加工で径方向の場合

・原点合わせ

横送りハンドルを時計回りに回転させ、ワークへバイトを当てる(送り台をワーク方向へ)

当たった場所で目盛りをゼロへ合わせ、バイトを退避させる

・加工

原点合わせはハンドルを右回転させ送り台をワークへ近づける方向にて行ったため、加工も同様に行います。

ハンドルを戻す方向で目盛りを合わせるとアソビ分の誤差が出てしまいます。

上記の例とは逆に内径加工の場合は右勝手バイトで行う場合、もどし方向で合わせることになるので注意が必要です。

径方向だけではなく軸方向も同様で右勝手バイトでの加工と左勝手バイトでの加工で同様の使い分けを行います。

また、往復台親ねじのアソビもあるため、加工を行う方向を意識して押し付けるようにしましょう。





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