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芯高合わせ

芯高合わせ

バイトの芯高が合っていないと思ったような加工ができないばかりか、刃物寿命を著しく低下させる原因ともなります。

芯高についての基本は「バイトの基本」を参照下さい。

本章では具体的な高さ合わせを解説します。

・高さの基本は主軸の中心

極まれに若干高いほうがいい、低いほうがいいといった話を聞きますが、基本は中心です。

そこから高さを変える場合は理由があってのことですので中心が基本と覚えましょう。

・高さを意図して変える場合は高い方

高さを意図的に低くすることはほとんどないかと思われます。

理由としては基本編で解説している通り、外径方向の送り量が変わってしまうからです。

芯高を高くする場合としては、卓上旋盤のように剛性が低い場合に加工時のガタを相殺するために行います。

芯高を合わせたのに端面切削でヘソが残ってしまった場合はこれに該当します。

また、内径切削ではバイトの方向を主軸に対して平行に取り付けたり、突き出し量が長かったりするのでたわみが起きやすく、できるだけシャンクが太いバイトが有利です。

このため、シャンクが太いと刃先の逃げ面やバイトの下部が刃先より先に当たってしまうため、これを回避する目的で高くするということはあります。

内径切削でも基本は中心に合わせなければ送りハンドル目盛り通りの送り量とならないため、内径加工=芯高高めとは覚えずに何故高くするかを理解することをおすすめします。

・かんたんな合わせ方

固定センターやトースカンなどを使用した合わせ方が一般的ですが、簡易的に合わせる方法があります。

トースカンを持っていなかったり、センターを使っての合わせが苦手な場合は有効です。

芯を出したチャックにテスト棒をチャッキングし、使用するバイトとテスト棒の間にプレートを挟んでその傾きにて芯高を確認します。

刃物台へバイトをセットし、ワークとバイトの先端との間にプレートを軽く挟みその傾きを確認することで簡易的に心高の高低がわかります。

プレートを挟み込む際に強く挟み込みすぎるとバイトの刃先がかけてしまうので軟鉄やアルミ、樹脂製などの柔らかい材料のプレートを使用し、軽く挟む程度にしましょう。

ある程度垂直に追い込めたら適当な材料で端面切削を行い、ヘソが残るかどうかを確認します。

上記画像のように残らない場合は芯高が合っているということになります。

上記写真のようにヘソが残る場合、芯高が合っていないか、合っているが機械のたわみで加工時に芯高がズレていることになります。

ヘソは芯高が高い場合でも刃先の逃げ面の角度により残るのでプレートの角度から高いか低いかを判断して高さ調整を行うのがいいでしょう。

・合わせていく段取り

高さ合わせにはスケイタなどの厚みが一定のプレートを使用します。多く挿入しなければならない場合はキー材などを加工してある程度の厚みがある専用の板を製作し、微調整にスケイタを数枚使用するといいでしょう。

スケイタのみ使用する場合、まず一番厚みがあるプレートから挿入していきます。

芯高が高くなるまで厚いものを挿入していき、高くなったらその中で一番薄いものを一段回薄いものへ交換します。

一番厚いプレートを挿入→芯高確認→低ければもう一枚厚いものを高くなるまで挿入→高くなったらその中で一番薄いプレートを一段回薄いものへ交換→低ければもう一枚厚いものを高くなるまで挿入・・・

上記を芯高が合うまで繰り返していき、ポイントとしては薄いスケイタが何枚もある状況を避けることです。

例えば合計2mmの場合でも0.2mmが10枚となるより、1mmが1枚と0.5mmがで合計3枚・・・等となる方が枚数が少なく、管理もしやすくなります。





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