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振れ止めの活用

振れ止めの活用

振れ止めとはその名前の通りワークの振れを止めるための治具のことを指します。極端に長いワークであったり、切削負荷が大きい際に使用します。

・振れ止めの種類

行う加工やワークの状態によって向き不向きがあるので適した物を使用する必要があります。

固定タイプと移動タイプの2種類がありますが、ワークに対して固定して使うのか移動して使うのかで名前が決まっています。

・固定振れ止め

ベッドに固定して使用するタイプの振れ止めです。ワークにセットしたらその部分からは動かさずに固定して使用します。

精度・剛性ともに移動振れ止めよりも優れているため、特に精度を出したい場合や負荷を抑制したい場合に使用します。

1箇所に固定して使用するため、一度に長い範囲の切削を行う加工には向きません。

使用例→短い範囲の精度を出す、センター支持ができない端面部の重切削(溝入れ・突切り・ねじ切り)など

・移動振れ止め

往復台に固定して使用するタイプの振れ止めです。自動送りなどで往復台を動かしながら長い範囲の外径を切削する際に使用します。

精度・剛性ともに固定振れ止めより劣りますが、移動させながら使用することができるため、長い範囲を精度よく切削したい場合に使用します。

2点での支持となるため、完全に振れを抑制することはできません。また、端面切削や内径切削には向きません。

・支持の爪タイプ

ベアリングタイプと真鍮などの直爪タイプの2種類があります。固定精度に関しては真鍮製の直爪タイプの方が剛性もありますが、機械油などでの潤滑にも限界があるため、負荷を減らしたい場合はベアリングタイプが有利です。

・選び方

加工の内容で決めていきます。

長物加工→ 固定タイプ△ 移動タイプ◎

高精度加工→ 固定タイプ◎ 移動タイプ◯

高負荷加工→ 固定タイプ◎ 移動タイプ△

内径加工→ 固定タイプ◎ 移動タイプ×

端面加工→ 固定タイプ◎ 移動タイプ◯

・芯出し

振れ止めを使用する際には芯出しをしっかりと行う必要があります。

著しく芯がズレているとワークが熱を持ったり、機械へ大きな負担がかかったり、チャックからワークが外れてしまう危険もあります。

・フローチャート

ワークの振れ測定→振れ止めの取り付け→上下の振れが半分になるよう上の爪を調整→前後の振れが半分になるよう残りの爪で調整→全体的な微調整→固定

芯出し作業にはワークの上下方向(Y軸)と前後方向(X軸)を同時に測定しながら行っていく必要があるため、最低でも2つのダイヤルゲージまたはピックテストが必要になります。(移動振れ止めを簡易的にあわせる場合は1つでもOK)





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