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ミーリングコレット

ミーリングコレット・・・rev.2

コレットといえばフライス盤で使用するものというイメージがありますが、旋盤の主軸フランジへアダプターを取り付けて使用することも可能です。

三爪・四爪チャックにて使用するコレットもありますが、本章では主軸へ取り付けるアタッチメント方式の物を解説します。

・取り付けられるワーク、工具

ミーリングコレットは取り付けられる物が限られています。製品にもよりますが、Φ2mm〜Φ16mmまで2mm刻みのシャフト形状の物しか掴むことができません。

また、バリが出ているワークや精度が出ていない物、黒皮状態の材料などもコレットの内部を傷めてしまうため扱うことができません。

どのような物を掴むのかというと、精度が出ているベアリングシャフトなどのシャフト類やミーリングアタッチメントにて加工を行う際にエンドミル、エンドミルシャンクのドリル、加工を行い精度を追い込んだシャフト(±0.05mm程度)、コレットの適応サイズの磨き材などを掴むことができます。

ワークを掴む場合

例えばΦ10mmのコレットにてΦ10mmのシャフトを掴む場合、既製品のシャフトであれば特に注意することはありませんが、自分で加工を行ったシャフトの場合は注意が必要です。

挿入する側にバリが出ていると上手く入りませんし、コレット内部に傷がついてしまうので、精度良く面取りとまでは必要ありませんが、引っかからない程度にバリは取り除きましょう。

シャフトの長さがコレット以上でない場合も避けましょう。短い物を掴むと、加工中にコレットの内部が傷んでしまうことがあります。

工具を掴む場合

エンドミルやコレットと同サイズのドリルであれば特に注意することはありませんが、シャフトと同様に短い物を掴むことは避けましょう。

コレットと同サイズでない工具、例えばドリルでΦ7mmのドリルは掴むことができません。

そういったドリルをどうしても使用したい場合は、シャンクがドリルサイズと同じ通常のドリルではなく、エンドミルシャンクのドリルであればシャンク部分が2mm刻みですので掴むことが可能です。

・主軸への取り付け

ポン付けで使用できるものではないため、はじめに芯出しを行います。

主軸へ仮付けしたら、精度の良いテスト棒をコレットに取り付けます。

ダイヤルゲージをテスト棒へ当て、主軸を低回転で回転させフレを検査します。

以下の手順で芯出しを行っていきます。

1.コレットアダプターの取付ナット(主軸フランジ裏の3つのナット)を緩めて軽く締める

2.テスト棒へダイヤルゲージを当て、数回転させてフレを確認する

3.ダイヤルゲージの針が一番大きい値を指した箇所にマーキングをする

4.マーキングした箇所を上部へ向けて銅ハンマーで軽く叩き、フレを取り除く

5.再度ダイヤルゲージを当てて主軸を回転させ、フレを確認する

6.フレがまだあるようであれば2〜5を繰り返す

7.フレが取り除けたら取付ナットを本締めし、再度フレの確認を行う

8.精度が問題なければ終了、フレているようであれば1に戻る

銅ハンマーがなければプラスチックハンマーでも問題ありませんが、物によっては跳ね返ってしまって上手くフレを取り除けない場合があります。

真鍮の材料をコレットアダプターに当て、鉄製ハンマーで軽く叩くという方法もあります。

直接鉄製ハンマーでの打撃は主軸ベアリングを傷めてしまい、コレットアダプター自体にも傷がついてしまうので使用は避けましょう。

この作業を行わないと、コレットの精度が出ないため加工に影響が出ます。

芯出しが行えていれば、その最終精度の範囲内で掴み直した際に径方向の繰り返し精度が高く再現できます。

・実際の加工

今回はΦ10mmの磨き材料を掴んでみます。

上記写真のようにバリが出ている場合、取り除いてからコレットへ挿入します。

他の機械があれば面取り、なければヤスリやグラインダー等でバリを取っておきます。

バリを取り除くのは挿入する側のみで問題ありません。





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